ココが平安神宮の前だ とでも云えば 写真のバリューはアガルのか?

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足をデスクに掛けている
背もたれの倒れない椅子は ゴミ箱に尻が入り込んでしまったような 滑稽な体勢
アルバートは、足を下ろし立ち上がり
「007と同じ銃さ」
得意気に冗談まじりに言うが、保安官とクーパー捜査官は沈黙のまま

「じゃあ、俺はラボへ」
アルバートは報告書をアタッシュケースにしまう

保安官がたずねる
「なにかできることはあるか」
以前の来訪で死者を冒涜するような態度などで
いざこざはあったが、仕事に持ち込んでいない様子

アルバートは部屋を出ようと歩きながら
「おぉ、二足歩行の練習でもしとけよ」

アルバートに近づき荒々しく言う保安官
アルバート
よく聞け
こないだは 殴って悪かったと思ってたが
今度は喜んで殴らせてもらうぜ」

するどく保安官を睨むアルバート
保安官の胸ぐらを掴みかえす
「よく聞け
こうみえても俺は 暴力には断固として闘うぞ

「非暴力主義の精神をつらぬき何発でも殴られてやる
ガンジーやケーィンのように

俺の懐は 深い

ゆえに
復讐や嫌がらせなんぞ するわけがない

さて、どうするか」

アルバートは 保安官の胸ぐらから手をはずし、保安官の服を正し
「愛だよ」

ほんのつかの間 保安官の目を見つめ
黒いスーツのポケットから黒いサングラスを
「愛してるよ保安官」

黒いサングラスにアルバートの目は隠れ
もうなにも はかることはできない
その場を去るアルバート
豆鉄砲 鳩顔の保安官に歩みよりクーパー捜査官は言う
アルバートの道は、奇妙で険しい」